第二章

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白い霧がかかったような意識の中、目を覚ますと視界には白い天井が映り込んだ。 あぁ…気を失ったのかな? 服は着替えさせられていて、体にはふわふわの毛布が被されている。 そして腕には点滴の針が刺されており、液体が一定のリズムで、小さな小さな波紋を広げる。 少年「此処は何処?」 病室か…、いつ倒れたんだろ? まだ意識がはっきりしていないが、ぼんやりと周りを見渡す。 周りには誰もいない…眠っていた部屋の広さは、四畳半程ある個室だ。 それから頭を回転させる事、数秒後。 少年は意識がはっきりしてくると急に慌てだす。 少年「病院!?こんな場所で寝てる場合じゃない!」 やばいな、早く用事を終わらせないと! 急に慌てだした少年は毛布をベッドの隅に寄せて、点滴の針を抜き取り…ベッドから床に足を降ろす。 すると今度は部屋の入口を女性が開けたことにより少年は固まる… 見つかった… そんな事を思い、無表情で見つめ合ったあと、女性は無言のままゆっくりと入口を閉め…扉の向こうで『パタパタ』と走り出す。
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