第四章

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~サクラ再び~ 『コンコン』…リンゴを腕全体で抱えながら、サクラは二回、扉に拳をぶつける。 サクラ「ノア!起きてますか?」 朝早くにサクラがノアの部屋の前まで訪れノアを呼ぶが、部屋の中から返事は無く、 どうしたんですかね? そう思い、扉に手をかけると…『ガチャッ』と音を鳴らすこと無く扉が開き、 サクラ「あれ?閉まってない」 不用心だな、まったく! 部屋に足を数歩踏み込むと、サクラがそう呟く。 部屋ではベッドの横でノアがうつ伏せになっており、ぐったりとしていた。 そんな姿を見たサクラが呆れながらノアに近付くと、気配に反応したのか、 ノア「サクラ…俺はもう駄目だ。やっぱ食える時には食わないと元気が出ねぇ…」 飯… 相当お腹が空いているのか、肺から振り絞るような声を出し、サクラに言うと、 サクラ「持って来ましたよ?腹の足しになるか、わかりませんが」
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