481人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
『ゴンゴン』
『…』
…おかしいな
『バンバンバン❗「おはようございまーす‼」』
銀板のドアを叩くこの男の名前は広。
元カノの影響とゆーカル~イ理由でメンズエステティシャンになった。
だが、なったからにはたくさん給料もらって、シャレたスーツに身を纏い、
いずれはフカフカの椅子に深く腰を掛け
「おぅ、みんなオッハー✨」
とか毎朝ゆっちゃうイケイケのメンズエステティシャンになったる。
福祉大学を出た俺が
エステティシャンになるのは反対の母ちゃんを安心させる為にも
成功した姿見せなきゃなんねーっしょ!!
今は会社からの指示で【エステティシャンらしい格好で出勤】というなんとも曖昧な指示から
昔で言うモード系
今で言うキレイ目
な格好でこの初出勤の日を迎えた。
今日から俺もゲルマニウムのエステティシャンだ。
緊張四割
不安二割
野望四割
初出勤にしては肝の座ったコンディションとモチベーションを持ち合わせて銀板を叩く。
オートロック式になっているようでこちらからは開かない。
場所は合ってるよな…まだ誰も来てないのか…
『ガチャ…
スー』
鍵の開く音とは裏腹に
滑るように銀板が開いた。
最初のコメントを投稿しよう!