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「悪魔って何型?」
「4つしかない血液型で性格を判断しようなんて馬鹿げているし、第一僕には血液型がない。悪魔だから」
悪魔が目の前に置かれた紅茶をぼんやり見ながら言う。
「悪魔には、血液型ないんだ」
「うん」
相変わらず私を見ることはないけれど、すぐに答えが返ってくる。
今日はいつもより会話の速度が上がっているような気がする。
もしかしたら、少しだけ悪魔に近付いているんじゃないかな。
私はそんな期待を僅かに抱いていた。
しかしそんな気持ちはすぐにしぼんでしまった。
悪魔が、うん、と言った後ぐいっと紅茶を飲み干すと(熱いのに!)脇に積まれた山からまた新たな箱を抜き出したからだ。
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