第一章~魔法使いの旅立ち~

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『立ち上がれ…』声が聞こえてくる。 『立ち上がれ…立ち上がれ…麻地』これは…夢か…。立ち上がれってなんだ…? 「…ちゃん…いちゃん…お兄ちゃん…」激しい地震が僕を襲っている。 麻「あと…5年…」このまま起きるのも嫌なので反抗してみる。 「そっか…じゃあ今から5年間眠らせてあげるね?」見ては、いないが笑顔で云っているに違いない。 「…この者に安らぎを…」ん?何かぶつぶつ云っているな… 麻「…僕が悪かった…」危うく5年間眠りっぱなしにさせられるところだった…。 「わかればよろしい」そう云って微笑んでいるのは、僕の妹で『早日羽 美優(はやかわみゆう)』だ。 美「朝ごはん出来てるからねお兄ちゃん」僕らには、両親がいない…親戚もいない…。つまり血が繋がった人がいないんだ。 さらに正確に云うと美優とも血が繋がっていない…義兄弟ってやつだ。
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