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"stay with me darlin…
stay with me darlin…
果てしない空に辿り着くまで
知りたい。知らないあなたを…"
あなたが歌ってくれた曲が携帯から流れてきて、慌ててタオルで手を拭いて電話に出ると…
【今夜は、眠れそうにない。浮かべた銀の涙に…】
耳許で響く、低くて暖かい声が
あの歌を歌っていた。
2回目なのに、涙が出るのはきっと、あなたに抱かれた後だから…
【stay with me,darlin…
果てしない空に辿り着くまで…知りたい。知らないあなたを……愛してる…恋しいあなたを…他になにもいらない…】
この広い東京のなかで、あなたに巡り逢えたこと…奇跡だと………
「思うよ…」
電話越しに聞こえていた声が、いつのまにか後で聞こえていた…
「っ…ず…ズルイ…こ…こんなっ…」
「しかたないだろ?泣かせたかったんだよ。」
控え目な声と暖かな腕が、私を包み込んでくれて、涙は止まる事なく溢れ続ける。
悔しい。こんなに沢山の甘いものを、あなたは上手に並べては私に渡してくれる。
「お前しかいらない。
お前を知り続けたい。この先ずっと…」
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