襲いかかる魔の手

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……… …… … 寮までの道のりはあまり話さなかった。 夜斗「ありがとうございました!」 夜斗は丁寧にお辞儀をして言う。 藤堂「おう!じゃ気をつけろよ!」 藤堂が手を振ってその場から去っていくと、夜斗は自分の寮に入る。 夜斗「…気を付けろ…か」 夜斗は前に母さんに言われたのを思い出していた。 そして、自分の決意も… 夜斗は部屋に入るとすぐに、窓の近くのベットに倒れ込み、青一色の空をぼぉ~っと眺める。 澄みきった空はすべてを明かしてくれそうだった。 …が、実際に明かす事はない。 奴等から皆を守る…出来るのだろうか… やるしかない…が、どうやって守る… 正直、自分の事も守れるかどうかわからない。 どうして院長に皆を守ると堂々と言ったのかというと、自分の信念を貫き通す為であった。 母さんとの約束…そして、自分が決心した事を何より曲げたくなかった。 …もし、皆に何かあったら…自分の我が儘で皆を危険にさらしてしまったら… 夜斗は怖かった。 頭が痛くなった。 夜斗はゆっくりと重いまぶたを閉じる。
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