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母「ゴホッ!ゴホッ!…スミマセンね…少し落ち着きがなくて…でも…私の自慢の娘なんですよ?…ゴホッ!」
母親はゆっくりと笑顔で言ってきた。
雲雀「…何で…何で笑ってられるのですか?親子揃って…こんな厳しい状況なのに…どうして…」
雲雀は今までのこの親子の笑顔がどうしても解せなかった。
少しすると、母親は目を細めて雲雀をじっと見た。
…薄暗い小屋の中でもはっきりとわかる…優しい眼差しで…
母「…私の病気は…今この時間も私の体をじわじわと蝕み続けています…薬じゃどうしようもならない程に…」
その時、雲雀の身体中を電撃のような衝撃が駆け巡った。
雲雀「えっ?…つまり……病気は治らないと…」
母「…はい…このままなら…そういう事です…もって後一ヶ月っていった所ですかね…」
母親は自分の青ざめ震えている手を見ながら言った。
そして、雲雀はある事に気づいた。
それは、何故か表情が…
…笑顔だった事…
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