明かされた悲しき過去…そして雨中の決着…

10/49
前へ
/573ページ
次へ
雲雀「…知っているんですか?…あの子は…」 母「…教えていません…」 母親は深刻そうであった。 雲雀(…言える訳ないか…薬が…金があれば母親を救えると信じているアイツには…) 雲雀も自然と深刻な表情になる。 母「…ありがとうございます!わざわざ他人の心配をしてくれて…やっぱり優しいのですね!」 母親は察してか、すぐに笑顔になり場を和ませた。 雲雀(…この笑顔…アイツの希望に満ちた笑顔とは違う…どうしようもない苦しみ…それを受け入れた笑顔なんだ…) 雲雀は俯いてしまった。 母「…娘と…仲良くしてやってくれませんか?…ゴホッ!ゴホッ!…あの子には…同世代の子達と友達になる…機会を与えられなかった…お願いです!…あの子の友達に…ゴホッ!ゴホッ!ゴホッ!」 母親は苦しそうに雲雀に言ってきた。
/573ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1499人が本棚に入れています
本棚に追加