1844人が本棚に入れています
本棚に追加
鏡
この前書斎を漁っていたら、幼い頃の自分の写真が出てきた。
かなり古びて色あせている写真で、まだ幼稚園の年少組くらいの頃の自分が
ミニカーを転がして遊んでいる様子を写したものだった。
少しくらいカメラ目線でもしてやればいいものを、カメラそっちのけでミニカー遊びに没頭してて
写真には横顔しか写ってなかったけれど、すごく懐かしい気分に浸れた。
というのも、写真がとられた家は既に引越しをしていて、引き払ってしまった家だったんだよ。
思い出の中にしか無くなってしまった家の風景を、こうして再び目にするのはちょっと感動ものだった。
俺が遊んでいる側の、おもちゃが畳に散乱している様子も懐かしかったし、
写真の俺のすぐ横に置かれているでっかい立ち鏡に、反対側の誰も居ない廊下も映りこんでたんだよ。
ああ、あの廊下をまっすぐいったら台所だなあとか、廊下の壁にはポスターが貼ってあったなあとか、一つ思い出したらどんどん他のも思い出されてきて、すごくなんていうか嬉しかった。
欲を言えば、当事の両親の顔も見たかったけれど、それは映ってなかったかな。ちょっと残念。
とりあえず今度この写真を両親にも見せてやろう。
そんで思い出の我が家を色々思い出して話して補完してみよう。やべえ超楽しみ。
最初のコメントを投稿しよう!