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校内に残った生徒もまばらな放課後の校内で、ツナはやっと補習を終え、帰路につこうとしていた。 「あ~、やっと終わったー!」 山本は部活に、獄寺はダイナマイトを仕入れに。…まあ後者は気にしないことにして、とりあえず久々の一人での帰宅にのんびりした気持ちで廊下に出たツナは驚愕する。 向うの方で、教師が女生徒を注意しているのが見えた。 他校の制服。 見知った髪型。 あの、かの有名な果物を連想させる“ふさ”はあいつを思い出させる。 だが、それが女子ともなると雰囲気は幾分変わってパイナ…いや、とても果物には見えない。 と、いうより今はそんなことはどうだっていいのだ。 有り得ぬような現実に一瞬逃避しかけたツナは見知った少女に叫んでいた。 「なんでクロームがここにいんのー!?」 注意をしていた教師の目が、怪しく光ってこちらに向けられた。 「ボス、ごめんなさい。私の所為で、」 一緒にツナの家への道を歩きながら、申し訳なさそうにこちらを見上げた髑髏にツナは乾いた笑いを零した。 「クロームが悪いわけじゃないから、気にしないで」 ははは、とわざとらしくもなんでもないように返したツナはそれよりも何故クロームがあの場にいたかが気になって仕方がなかった。 あの後。 他校生であるクロームを注意していた教師は、ツナが彼女の知り合いと分かった途端、注意の対象をツナに向けたのだ。 数十分に渡る説教により帰りは遅くなり、女の子一人で薄暗くなった道を歩かせるのを躊躇ったツナはクロームを家に誘い、こうして一緒に帰る事になって隣り合って歩いていた。
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