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『ROMIO』店内は、
まだ音和の放った鋭い感覚の余韻が残る中、
シンと静まり返っていた。
誰ひとりとして言葉を発する者はいなかった。
誰もが神のことを不安に思い、心配していた・・・。
音和に目を付けたれたら・・・何されるかわからない・・・・。
そんな皆の不安が募る中、一足遅れて神が店内に入ってきた。
「神!!」
「何だ?皆怖い顔して・・・」
「音和さんが来てる。」
「え・・・」
神の表情が変わった。
「何で?」
「神のせいだぞ。最近無断欠勤ばっかだから・・・」
「あぁ・・・」
「神に何かあったのかって疑ってた。」
「鋭いな。」
「神、何があっても咲羅の名前は言うなよ。何されるか・・・」
「分かってる。」
「奥の部屋で待ってるって・・・」
「あぁ。」
「大丈夫か?」
「心配ねぇよ。悪かったな、変な心配かけて。」
神はいつもと変わらない笑顔を見せた。
そして、
何かを決意した様子で奥の部屋へと向かっていった。
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