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それから数日が経ち、
神と蓮、そして椿の3人はある夜音和に呼び出された。
向かった先は、
市内に大きくそびえ立つマンションの一室。
そのマンションには多くのホスト店を指揮する主が住んでいる。
音和はこの人の下で働き、『ROMIO』を任されていたのだった。
場違いな自分達に蓮達は戸惑う。
何故、今日俺達はここに呼ばれたのだろうか。
そんな疑問だけが頭の中に浮上する。
厳重なロックを抜け、マンション内に入ると、広すぎる程の空間がそこにはあった。床一面には真っ赤な絨毯が敷かれている。まるで美術館のようなロビーだった。
その空間の真ん中から長く伸びる階段がある。
その階段を上りきると、裕に3階立てのビル程の高さがあるように思えた。
階段を上り、奥へと廊下を歩いていくと部屋へと上がるエレベーターが見えた。
40階。
そこで音和達は降り、目の前に現れた一室に入った。
中には様々な店舗から呼ばれたのだろうか?
たくさんのホスト達で賑わっていた。
「すげぇ。」
ふいに蓮が言葉を発した。
神と椿もその環境に慣れずに周りを見渡す。
「何で、ここに連れてきたんだ?」
「さぁ・・・全くわかんねぇ」
戸惑う神達に音和は言った。
「いい機会だろ。ここに居るのは皆それぞれの店のNo.3に入るホスト達とその管理者たちだ。」
「ここでは管理者だけが集まり、月に1度程報告会が行われる。」
「まぁ、いわゆる情報交換の場ってわけだ。」
「今回はそれぞれの店のホストも同伴させることになったんだ。他の店のホストと接する機会なんかないだろ。よく観察して、いい所は盗んで帰れよ。」
そう言うと音和は奥へ消えていった。
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