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お互い友人と楽しい一時を楽しむ二人。
智瀬と咲羅。
二人は偶然にも同じ居酒屋で、時を過ごしていた。
お互い久々の友人との外食ともあって話は弾み、尽きることはなかった。
ふいに咲羅がトイレに立つと、
近くに座っていた直人が声をかけた。
「ねぇ、一緒に飲もうよ」
「えっ?!」
戸惑う咲羅を見て、
蘭が直人に満面の笑みを向け、
「いいよ、もち、おごってくれるよね?」
と返事をする。
「ちょっと、蘭!本気?」
慌てる咲羅に
「いいじゃない、お互い彼氏いないんだし。たまにはカッコイイ男の子と楽しんでも。」
と蘭は説得した。
「カッコイイって俺達のこと?」
智瀬は咲羅の隣の席にグラスを持って移りながら、声をかけた。
ふわっと強い香水の香りが漂う。
むせこみそうになったのを咲羅は必死でこらえた。
こんな強い香水つけてるなんて、なんて迷惑なんだろう。
病院だったらつまみ出されてるよ。
咲羅は職業がら、香水の香りには敏感であり、苦手だった。
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