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あっという間に時は流れ、時刻は0時を指していた。
「この後、どうする?」
口を開いたのは直人だった。
「あたし、カラオケ行きたいなぁ」
蘭が続く。
「咲羅はどうする?」
「あたしは帰る。今日仕事だったから疲れちゃた」
「じゃあ、俺も。」
「え~二人とも、つれないんだから!!」
ふてくされた蘭を直人がなだめ、二人でカラオケに行くことになった。
咲羅と智瀬はタクシーを拾おうと大きい通りを歩いていた。
智瀬におくられる周りからの視線に、咲羅は堪えられなかった。
早く、帰りたいよぉ
なかなか通らないタクシーに咲羅は怒りさえ感じはじめていた
智瀬から漂う香水の香りもまた、咲羅を不愉快な気分にさせた
「何処にする?」
「は?!」
「ホテル」
一体、この人は何を言ってるんだ??
智瀬のいきなりの発言に咲羅は言葉が見つからないでいる。
「咲羅は俺と二人になりたくて直人の誘いを断ったんだと思ったんだけど」
「違うの?」
智瀬のあまりにも自分優位の発言にふつふつと怒りが込み上げてくる。
「違うけど!!!」
咲羅が強く言葉に出した瞬間、
智瀬は咲羅にキスをした。
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