追いかける恋

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蘭はテレビに夢中な咲羅の横で退屈そうにしていた。 目の前に乱雑に置かれた咲羅の携帯を開き、メールをのぞき見した。 そんな蘭に咲羅は気付いた。 「なーに?何かおもしろいもんでもあった?」 真剣に携帯の画面を覗く蘭に咲羅は不思議そうに尋ねた。 ふふふと突然蘭は笑い出した。 「なに、これ~~!!」 見るとそこには智瀬から送られてきた愛のメールが映っていた。 「愛されてんじゃん。」 くすくすと笑う蘭。 「バカだよね。ほぼ毎日だよ。」 「毎日?!すごーい!」 「勘弁してほしいよ~ほんと。」 「これだけ言われたらクラっとこない?」 「きません。むしろ、からかってんじゃないかって疑うね。」 「も~~」 「智瀬ってホストやってんだよ。」 「えっ?」 蘭の顔色が変わった。 「別に、軽蔑したりはしないけどさ。ホストが何でわざわざあたしに惚れる?」 「う~ん・・・たしかに。」 「信じられないでしょ。普通。あたしみたいなのが目新しいだけだよ、きっと。たいして好きじゃなくても、愛の言葉なんていくらでも言えるんだよ、ホストは。」 蘭は智瀬からのラブメールに目を通しながら、咲羅の言葉を聞き入れていた。
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