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降りてすぐに朝風呂に入った。
これはなかなか目が覚めない悠斗の、朝の日課なのだ。
風呂場から出てきた悠斗は、髪をタオルで乾かしている。
リビングに行きテレビのスイッチを入れた。
テレビ画面には女性アナウンサーが映っている…
「…いては、ニュースの時間です。
昨夜また殺人が起こりました。
身元、死因はまだ分かっておりません。
目撃証言によると白い制服を着た高校生だそうです。
これでこの高校生による殺人件数は二十一件にもなりました。
いったい犯人は何がしたいのでしょうか。
政府に対して何かのメッセージでしょうか。
大学教授のっ」
プッツン
ここでテレビは消された。
消した悠斗は五月蝿いとでも言わんばかりに、リモコンをソファーに投げた。
テレビで言っていた白い制服に着替えた悠斗。
殺人鬼のおかげで、今ではこの制服を着ているだけで、町の人から冷たい目で見られる。
悠斗にとっては、全く以って良い迷惑であった。
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