天使の従兄弟

6/10
前へ
/381ページ
次へ
カシミアの赤茶のセーター、濃紺のジーパンとブランド物のシューズを着こなし、背中に荷物が入った斜め掛けショルダーがあり、子供っぽく可愛らしかった。 手にはマフラーを持っている。慌てて追いかけて来たようだった。 男の子はミナの横に並ぶ。 165センチでヒールのブーツを履くミナより背は高いがミナに縋るような目をする。 「どうして行っちゃうの?」 「…だって学長との話しが長くなりそうだっでしょう?図書館で待ってようと思ったの」 ミナは前を向いたまま答えながらも歩き続けた。男の子もついて来る。
/381ページ

最初のコメントを投稿しよう!

997人が本棚に入れています
本棚に追加