卒業
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「好きです。」 これまで言いたかったことを伝えた。 風が撫でるように吹き抜けてく。 私達の間に迷い込んできた白い桜の花びらに、二人の視線が惹きつけられた。 白く輝く花びらはゆっくりと空を舞い、目の前を過ぎて彼の足元へ落ちた。 私はじっとその花びらを見つめる。 彼は黙ってそれを拾い上げると、ふっと吹いた。 桜の花びらはあっという間に闇の中に消えていった。
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