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「だからどうした?」
精一杯強がってはみたものの、やはり足の震えは止まらず、そんな自分に苛立ちを覚えた。
「ふん、馬鹿は死ななきゃ直らないか?」
彼女を丁寧に横たえ、あいつが余裕の表情を浮かべる。
「オラァ、死ね!」
左から拳が飛んできた。
僕はぶざまにもまともに喰らい、膝をついてしまった。
口の中が切れ、血の味が広がる。
「ほらほら、どうした、反撃してこいよ!
それとも怖くて出来ないか?」
さらに腹に蹴りをかましてきた。
僕は呻き、ぶざまに地面にたたき付けられた。
「え? どうなんだ、町村君?」
髪の毛を引っ張られ、顔を持ち上げられる。
頭は痛みで半ば麻痺していた。
屈辱に顔を歪めていると、あることに気づいた。
震えが……、止まってる。
「ん? もうギブアップ?」
拳を握り締め、けらけらと笑うあいつの顔面に、とりあえず一発ぶち込んだ。
「なっ?」
相手は驚いたらしく、手を離した。
身体が熱い。
先程とは違うリズムで心臓が高鳴っている。
……やれる。
僕は怒り狂って向かってきた相手に再び拳を繰り出した。
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