#0 prologue

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やがて、耳朶に突き刺さっていた針が抜かれると、慎重な動作で、再び何かが押し込まれたのが判かった。 ぴくり、と肩が震える。 張り詰めた胸を緩めると、溜め込んでいた空気が、ゆっくりと肺から抜け出していった。 ふと顔を上げると、笑顔。 「出来たよ」 サクラの笑顔が眩しく見えるのは、気のせいではないはずだ。
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