#0 prologue

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* * * 耳朶には、きらきら。 痺れる様な痛みの中に、きらきら。 小さな鏡を覗き込んで、そっと、それに触れた。 赤く火照る肌にはまだ似合わないこのきらきらが、私に似合う日が来るのが、胸が弾けそうなくらい、嬉しい。 溜まらずに、サクラを振り返る。 鏡を手に、甘い匂いのグロスを塗り直していた。 黒髪には赤が似合う、と言い張るサクラの唇は、柔らかなレッド。 私には似合わない赤が、確かに似合っていた。 「これ? ジューシーチューブの17番」 にやりと微笑う赤を、覚えておこうと思った。
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