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「アンタみたいな元ヤンの厨二病女と付き合うってのが、俺には分からんな」
ふん、と鼻で笑って、一蹴。
先程見せた、微かな波を押し流す様な、クールな流し目。
元ヤン。
厨二病。
非常に失礼だ。
「ウザいんですけど!」
「悪趣味な男なんだな」
ぷちん。
「コロス」
その一言を皮切りに、私はコウのDSを枕に投げ捨て、冷たい背中に蹴りを加えた。
そして後ろから抱きつく様にして、首に腕を回す。
う、とコウが呻いた。
ぎゅうぎゅうと締め付けると、アナログコントローラーを握っていた掌が、私の腕を叩く。
ギブアップの合図だ。
それでもまだ飽きたらずに締め続けていると、
「しつこい」
の一言と共に、後ろ手で頭をはたかれた。
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