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それは五日目の夜だった。
「わぁ、素敵なブレスレット」
女が笑った
「君に似合うと思ってた」
男も笑った
「ありがと・・」
女は男に口づけた・・
出逢いの夜はジャズの流れるバー。黒のドレスの女は煙草の煙りも物憂げにひとりカクテルを飲んでいた・・
「隣りに座っても・・?」
男が言った。ほのかな香水が男の気持ちを誘ってた
「怖い人じゃないわよね」
「ああ、信用してもらえるなら」
と男はある手帳を開いて見せた
「そんな無粋なものは見せないで」
警察手帳だった
「けど信用はできたかな?」
「近頃じゃ警官だからって信用なんてできないわ」
「それはごもっとも・・」
二日目の夜
踊るふたり
「ボクはSP・・つまり警護が仕事で捜査員じゃないんだけど、守ってた要人がここんとこ2人続けて狙撃されてね・・ものの見事にって・・誉めちゃいけないんだけど殺されてしまってね・・やりきれないったらありゃしないんだ・・狙撃犯はコードネーム01・・プロのスナイパーなんだか何者か誰も知らないんだ・・」
「そんな話面白い?」
「ああ、ごめん・・つい・・明日も要人警護に就くんだけど、ユウウツだ・・」
三日目の夜・・女はいつものバーに来なかった
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