1人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
小学校六年生の時だった。
「さて、そろそろお昼にしましょう。」
と先生が言った。
先生の合図とともに生徒達が、仲のいい友達とグループになりお弁当を食べる。
僕は誰もいない木陰にすわった。
みんなは、おかずの交換やおしゃべりをしながら美味しそうに食べている。
しかし、僕は独り寂しくお弁当のふたをあける。
いつもそうだった。
休み時間も放課後も。
友達がほしくないわけじゃない。
むしろたくさんほしいぐらいだ。
けれど、どうしたら友達がつくれるのかわからなかった。
だから気がつけば独りになっていた。
最初のコメントを投稿しよう!