新しい風

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「ん?でも他のメンバーは来てないのか?」 「部活は体育館でやってるから、こっちの校舎には人なんて来ねーよ。俺は忘れ物取りに来ただけだしな。」 男子生徒は俺の考えを察してか、周りに人がいない理由を説明してくれた。 「そうだ、お前も部活見に来るか?転校前に友達作っとくのも悪くないだろ。」屈託の無い笑顔でそう言う男子生徒。 こいつはきっと良いやつなんだと俺は感じた。 「それも悪くないな。」 「お、ノリがいいねぇ。俺は柿崎俊。よろしくな。」「俺は相坂優斗だ。よろしく。」 まだこの学校に受かった訳ではないが、楽しそうな奴と知り合いになれて、俺は転校前の不安が少し無くなった気がした。
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