新しい風

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「試験も終わりましたので、帰る前に校内を自由に見て回ってもよろしいですよ。」 試験官はそう言うとテストを回収し教室を出ていった。 受かってる可能性は低いが、どんな学校かすこし興味があったので、俺は校内を見てまわることにした。 「しかし広い学校だな。」校門から見ただけでもかなり大きな建物だったが、実際歩いてみると、その倍は広く感じる。 「ん?もしかして今日編入試験受けに来た奴か?」 校舎の広さに若干迷い気味になっているところ、後ろから声をかけられた。 「そうだけど、今日は休日なのになんで学校に生徒がいるんだ?」 テスト中は人の気配を感じなかったし、校舎を歩き回っている間も、誰にも会わなかったので優斗は不思議に思ったのだ。 「ああ、俺はこれから部活があるんだ。」 意外にも簡単すぎる答えに思わずなるほどと優斗は頷いた。
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