幸せな涙

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家にけえると、ヨソーユキーは大声で言った。 「今日はなんだか疲れたー。母ちゃんのいうとおり、次にオイネェ仕事きたらやすんべ。」 返事がない。 不思議に思って母ちゃんのところへ行ってみた。 母ちゃんは冷たくなっていた。 ヨソーユキーは、冷たくなった母ちゃんにふれると、崖から崩れる石みたいに外に転がりでた。 オーオーオー 大声で叫んだ。 オーオーオー。 何度も叫んだ。 ヨソーユキーは、人のありがとうの為になんでも働くやさしい男だ。 でも、悲しいと言う気持ちはしたことがない。 涙をながすことができない。 だからずっと叫んだ。
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