変わらずに。

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「和也…顔真っ赤//」 『だって何か…照れるじゃん///』 ちゅっ。そう言う和也のおでこにキスをした。 そんな久々が続いて、修学旅行1週間前━━━━。 キーンコーン カーンコーン 6限目の授業が始まって、修学旅行の事をいろいろ決めていく。 話し合いが続いて、全部決まった。 キーンコーン カーンコーン 6限目の授業が終わってHRが終わり、皆で帰る放課後。 『はぁ…』 田口『亀、どうしたの?』 上田『修学旅行の部屋分担で赤西と離れたからだろ』 亀が答えないから、上田が言った。 『そうなの?』 『まぁ…//』 『赤西は平気なの?』 後ろから中丸が聞いてきた。 「平気なわけねぇだろッ」 中丸の少し後ろから不安そうに俺を見てた和也が、俺の返事に嬉しそうに微笑んだ。 『亀、何ニヤけてんの?』 それに気付いた田口が聞いた。 『別に?…仁~』 少し頬を染めて笑顔で田口にそう言うと、俺の方に走ってきた。 「何?//」 『仁、何か顔紅くない?』 だって和也、可愛い過ぎだから// 「別に、んな事ねぇし//」 『ふ~ん♪』 何だよ?何、嬉しそうに微笑んでんの? そんなジャラけた話をしてたら、あっという間にいつもの別れ道。 『バイバイ』 『また明日なぁ』 上田と田口とバイバイして…。 『あれ?中丸もさっきの所、右じゃね?』 『俺、聖ん家寄るから』 『ふ~ん』 『つか、この空気は何?』 中丸が言う。 『ぉ前ら、俺らと別れた後こんな空気で帰ってんの?』 「俺と聖が喧嘩したまんまだからじゃね?いつも、すっげぇ険悪ムードだし」 『マジ?亀、息詰まりそうになんないの?』 『…』 無言の和也。 気が付くと聖ともバイバイする道まで来てた。 『じゃぁな』 いつものように笑顔でふざけたように言う聖。 『バイバイ』 『中丸?』 『…また明日な』 聖に呼ばれた中丸は不満げに、そう言うと聖と歩いていった。 いつもと同じ。俺と和也だけになった途中からの帰り道。 「和也、いつも息詰まりそうになるの?」
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