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「私の魔法を斬るなんて…………面白い子ね」
女の瞳が再び赤く輝いた。
「させるか!!」
その瞳を見たリィンは魔法が発動する前に魔導器を発動させ、女に向かって炎を投げつけた。
しかし、直後に炎は突如現れた黒い壁に遮られた。
炎が打ち消されると壁は音も無く消える。
「面白い物を見せて貰ったから今回は生かしておいてあげる」
女の瞳は赤く輝き続ける。
この輝きを見ているとどうにも強い殺気を感じる。
しかし女の魔法は攻撃ではなく、足下から次第に黒い物質が自身の体を包み始めた。
「私は『クローレ』。また会いましょう」
女はそう言うと頭の先まですっかり黒い物質に覆われた。
「待ちなさい!!」
リィンはすかさず斬りかかるが黒い物質を斬ってもその中に女の姿はなかった。
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