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「さぁ…………行け」
ディザスターのその言葉を合図にしたようにリィンは崖に向かって走り出した。
登り易そうなルートを見定め、一気に登る。
しかし、相当大きな崖だ。
上まで登るには時間がかかる。
ディザスターがどうやって盗賊達を足止めするのか分からないが、今はディザスターを信じるしかない。
リィンは崖の途中で一度ディザスターの方を振り返って見た。
ディザスターはゆっくりと盗賊達の方に歩き出していた。
既に弓矢の射程内だ。
弓矢を携えた盗賊達が散開してディザスターを囲むように陣を作り、弓矢を構えて狙いを定める。
「さて、今度はもっと派手に暴れるとするか」
今度の戦闘に時間稼ぎは必要ない。
敵を後ろに通さない。
防衛戦になるがディザスターは殲滅戦のつもりだ。
どちらにしても一人でやる様なことではないが、ディザスターに焦りはなかった。
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