邪教

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ジャミル盗賊団のアジトから北。 渓谷を抜けても岩場が続き、過酷な道をリィンは歩き続けていた。 既に日は暮れ辺りは完全に闇。 今夜は新月だ。 タイムリミットは後僅か。 アジトまでの時間、アジト内部での時間、そしてここまでの時間。 後どれほどの時間が残されているのか。 急がなければセシリアが危ない。 辺り一帯岩場の為方向感覚が狂いそうだ。 その上今夜は新月。 月も星も当てにならない。 それでもリィンはディザスターの情報通り真っ直ぐ北を目指した。 歩き始めてそろそろ一日が経つ。 そう思っていたら、リィンの視界に岩場の影に隠れた神殿の入り口が見えた。 「!!あった!!!!」 周囲の岩と同色で造られているため分かりにくいが確かに神殿が建っていた。
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