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99年12月10日 その日、僕は失意のバイト中だった。
なぜ失意のバイト中だったか・・それは今ここでは語らない・・。
まだ本格的には雪は降ってはいないが氷雨というのだろうか、冷たい雨の一日だった。
バイト終えようという午後5時過ぎに社内に僕への電話がかかった。
母だなと思った。
数日前に帰宅すると母が玄関前にいて「心臓ううて、買いもん行けんだ。これでなにか買うか食べてこられ」と千円札を出した。そんな事は初めてのことだった・・。
「そんなんなら、ケータイでも会社にでも先に電話してや!今さら出かけたい!あるもんで食べっちゃ!なんかあるやろ・・。お金もいらんから・・。都合悪いんんらこんな寒いとこに立っとらんと中入っとられ・・。病院行かれや。とにかく都合悪かったら病院、それに帰って来る前に連絡してや」
そういういきさつがあったので、「きょう都合悪て買いもん行っとらんから・・」という電話かけてきたんやな」と思ったわけ・・だが・・。
「もしもし・・雨本さんですか?」聞いたことのない老年と思われる男の声が受話器から・・「?」「野々村病院です。お母さんが心臓発作で今苦しまれております」
「!」
衝撃が走った!-->
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