6034人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな調子でどんどん酒が進む馬鹿二人。最終的に勝敗などは遥か彼方に追いやられ、ただの泥酔者が出来上がった。
「あ゙ー……あったまイテェ」
翌朝。鈍器でガンガン頭を滅多打ちにされているような痛みに、なす術もない私。
「うえっ……気持ち悪っ……」
友人はそれに加え、胃のむかつきを訴える。
二日酔いで喉は内側が張り付かんばかりにカラカラ、体調最悪、酒臭い息……。このままではいけないと、私たちは重い身体をなんとか動かし、薬局へ向かった。
「……なんかさ、くだらねーことしたよな、俺ら」
青白い顔で液体薬を飲む友人。
「ああ、しかも合コンとか、大勢いる時なら分かるけど、男二人でやるもんじゃないっていう」
私もミント臭溢れる甘苦くスースーする液体を一気に飲む。これが本っっっ当にマズイ(怒りがこもってます)!
「確かに。でもさ……」
遠い目を晴れた空に向ける友人。
「空は今日も青いな……」
私も友人の真似をして空を見上げる。
「平和だなぁ……」
「ああ、平和だ……」
薬局の前に座ったまま気持ち悪くて動くこともできず、ボケッと空を眺める馬鹿二人。通行人の目は冷ややかだったが、太陽は私たちを優しく照らしてくれていた。
最初のコメントを投稿しよう!