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「最近多いな……」
俺は重い腰を上げ、足音のする方へ歩いていった。床の振動する感覚、足音の近さからいって、この階のこの部屋としか思えない。友人(私のことらしいです)も不思議な体験を何度もしていると言うし、話のネタにもなるだろうと、軽い考えだった。
足音は何故か俺が歩いていくのを待っていたかのように、Dのいる寝室へ向かった。俺も続いて入ると、ベビーベッドを覗き込むように、小学校低学年くらいの少年が立っていた。
「君は……?」
『どこから来たんだ?』という前に、少年の困り果てたような表情に気付き、指さす方を見た。少年が見てほしいのは我が息子、Dだ。
「…………?」
少年が何者か気になったが、とりあえずはDを見てみると、様子がおかしい。うまくはいえないが、何となく。
「D?」
額にそっと触れてみると、熱い。かなりの熱だ。
「しっかりしろ!D!今病院に連れてってやるからな!」
俺はDが死んでしまうのではないかと思い、Dを抱えて外に出た。
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