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「しっ……C……!起きてくれよっ!C!」
やっとのことで絞り出した声。
何度か繰り返すと、Cは不機嫌ながらも目を覚ましてくれた。
「何だよ~……起こすな……よ……」
Cと私の間にいるソレに気付いた途端、Cは言葉を失った。
今目の当たりにしている光景を理解すると、悲鳴を上げる。
「うわっ……!あああっ!」
Cは完全に腰が抜けてしまったようで、座ったまま手探りで退く。
薄い壁に頭部を強かぶつけた音が、切羽詰まった空気の中でポコンと間抜けに響いた。
それを聞いて何とも馬鹿らしくなった私は冷静さを取り戻し、睨んでくるソレの前に歩いて行き、怒鳴った。
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