Side 由奈

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私達は別れ、 私は家に入った。 やっぱり《カイくん》なのかな。 海斗に名前を呼ばれた時に、 感じたもの。 私の事が懐かしい感じがすると 言った時の笑顔。 私の家の前での海斗の誘い。 全部、カイくんの記憶と 似たのものだった。 私は、 自分の部屋に行って机に座った。 私の中のカイくんは、 海斗なのかな。 海斗の中に私がいるのかな。 もしそうなのであれば、 思い出して欲しい。 『あの時伝えられなかった事、  伝えることはできるのかな』 私は、 小さな箱に入った物を見ながら 呟いた。
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