16人が本棚に入れています
本棚に追加
J「行くのも行かないのも貴方の自由ですよ、ただ、貴方に何処にいても生きていける力は授けたしそのための戦法、血肉を掛ける意味と覚悟を教えて差し上げましたからね」
シンジ「うん、Jには感謝しても仕切れないけど…でもどうして僕なんかにこんな尽くしてくれるの?Jには何の得もないのに…」
しばしの沈黙の後Jは語った
J「…分からなくても良いのですよ、貴方が生きていける事にこそ意味があるのですから…これだけは約束してください」
シンジ「何?J…」
J「死なないで下さい、死んだら単なるたんぱく質とカルシウムの塊になるだけ…それから先は無そのものなのですから…だからどうか…死なないで下さい」
Jは本当に心配そうな顔をしながらシンジを見つめた…シンジにはまだその意味が分からないがJが僕の心配をしているのだけは分かった
シンジ「…J、僕やっぱり行くよ…あの糞親父が何考えて今更僕を呼び寄せるのかも気になるしね」
J「そうですか…では行く前にこれを渡しましょう」
Jは隣の部屋に行き戻って来た。右腕に刀を持ちながら
シンジ「J、それは?…」
J「貴方用に合わした刀ですよ、“収納の仕方”はお分かりですよね」
シンジ「分かってるよ」
シンジは右腕にナイフを出し、そのナイフで左腕に傷を付けた。勿論傷口からは血が出ており、その血を刀に染み渡らせるかのように垂らした
シンジ「…よし、おいで」
シンジがそう言うと刀はシンジの右腕に納まり、次の瞬間消えるかのように消滅した(いつのまにか右腕にあったナイフと左腕に付けた傷も消えていた)
シンジ「ふぅ、何回やってもこれは慣れないなぁ」
J「さて、もう行きますか?」
シンジ「…うん、ありがとうねJ…行って来ます」
J「はい、行ってらっしゃい」
シンジは家を出ていった…自分の避けられない未来をしるかのように
J「…すみませんねシンジ君…貴方と再び会えるのが楽しみですよ」
Jは笑っていた、不気味に口の端を曲げながら…
最初のコメントを投稿しよう!