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私は司くんと優香さんに相談してみる事にした。
「千恵ちゃん、脅しに負けちゃダメよ!
ずっと付きまとわれるかもしれないし。
親には千恵ちゃんから先に言いなさい」
「でも親に風俗で働いてるなんて言えません!」
「もちろん言わなくていいわよ。
親には変な男の人と付き合ってしまって脅されてるって言いなさい。
お金をよこさないなら風俗で働いてるって親に電話するって言われたって。
私はそんな仕事はしてないし、やましい事はないけどお父さんやお母さんに迷惑かけてしまうかもしれないって。
親なら子供の言う事を信じるしきっと守ってくれるわ」
あの厳しい父親に電話をするのは私には勇気がいる事だった
でも優香さんの言う通りかもしれない。
脅しにびくびくしてたらダメなんだ。
「司が話したいって言ってるから電話代わるわね」
「千恵、大丈夫だから心配するな。
何かあったらその男には俺が話しをつけるから」
「ありがとう…いつも迷惑ばかりかけてごめんなさい」
「いいんだよ。
人間は誰でも失敗しながら成長するんだから。
とにかく一人で抱え込まないで何かあったらすぐ連絡しろ。
さっき優香が言ったようにちゃんと親に電話しろよ」
「わかった…明日実家に電話してみる」
父親に電話をするだけで緊張していた
子供の時から厳しい父親だった
でも今のこの状況じゃ優香さんの言う通りにするのが一番いい方法なんだと思う
その日の夜は緊張して眠れなかった
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