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グラン「大丈夫か?」
リオン「あ……ありがと………」
ドクンドクン
リオン(いけない……人を信じてはだめだ!)
リオンはありがとうと言おうとしたが、今までの経験がそれを否定する
グランはうつむいて下を見ているリオンの背中を見てしまった
その背中はとても7才の少年がつけている傷とは思えない酷い傷であった、切り傷、刺し傷、火傷、痣など痛々しい傷ばかりだった
グラン(この少年は一体今までどんな人生を歩んできたのだろう?酷過ぎるこの傷は…)
グラン「グス…グス」
グランはリオンのことを思うと不覚にも涙を流してしまった
リオン「何故…泣いているんだ!」
リオンはそんなグランを見て驚きおもわず聞いた
グランは優しくリオンを抱き締め
グラン「辛かったのぅ…だがこれからは儂が一緒にいるからなぁ…守ってあげるからなぁ」
リオン「俺を守る…だとそれに俺は全然辛くもない!」
グラン「じゃあ何故泣いているのじゃ?」
リオン「えっ?」
リオンは泣いていた。だが、何故自分が泣いているのかリオンは理解できなかった
リオン(そうか…俺は嬉しいんだ……初めて人に守ってもらって…優しくしてもらって……嬉しいんだ…俺は………こいつなら……いや…この人なら信じられるかもしれない……)
リオンは立ち上がると自分の過去について話した力を手に入れた経緯も全て話した
グラン「…………」
グランは黙って聞いていた
リオン「最低だよな…俺…自分のために関係ない人も殺して…」
リオンは悲しそうに話した
グラン「……来い……」
リオン「えっ?」
グラン「儂と共にくるのじゃ…少年!」
リオン「だが俺はあなたの仲間を殺した!」
グラン「これから償えばいいんじゃ!儂と一緒にな!」
グランはリオンの前に手をだした
グラン「さぁ共に行こう!」
リオン「ああ…」
リオンはその手を掴んだ
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