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ガキィィィンッ
広場に顔を覗かせた礼。
「…あいつ…何してんねん」
驚いたように見開いてる礼に気付き慌てて身を乗り出したサン。
広場には先ほどの人物がナイフを体の一部みたいに鮮やかに振り回している。
まるで曲芸師だ。色気を含んだ笑みが人をとらえるかのように動けなく感じさせている。
クルクルとナイフを飛ばせば相手になっている青年に飛んでいく、青年がナイフをかわせば跳ね返るように自分の手に戻っていく。
トンファーから軽やかに避けて青年の背中にナイフを向けた。
まるで踊ってるみたいだ。
「……誰…だ?」
固まったようにサンはナイフの人物を見ている。
「何やっとんねん。久遠(くおん)」
礼が呆れたようにナイフの人物に声をかけた。
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