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「うん。じゃあね礼」
「おん」
先を歩き出した犬を慌てて追いかけている久遠。
だが立ち止まって振り返った。視線の先にはサンがいた。
見つめ合うように視線を絡めては再び久遠は歩き出した。
サンは腰が抜けたように崩れ落ちた。
「なんや?どないした?」
いきなり崩れ落ちたサンを驚いたように見ている礼。久遠達はもういなく、広場には青年と女の子しかいない。久遠の相手をした彼は疲れたように寝転がっている。
「アイツ誰?」
「……は?」
「アイツ誰だよ?あんな可愛い子隠してんなんてずっりー!」
勢いよく立ち上がって礼に掴みかかってるサン。礼は呆れたようにサンを見ている。
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