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周りは霧がかかったように白く、ただ見えるのは青い立派な両開きの扉だけだ。
ただ不思議なのは扉が壁や建物にはまっていなくただ何もない空間に扉がある。誰かが開ける様子もなく静かなモノだ。
「この扉だ」
ぽうっと青白い光を放つ丸い丸い塊に話しかけてる男が一人いる。落ち着いた色の茶髪のくせ毛、長いためか後ろの後頭部で一つに纏めている。赤い瞳が目立つ顔のいい青年だ。二十代前半だろうか。胸元には太陽の形のネックレスをしている。
すっと扉を指差した青年。
「この扉を抜ければ生まれ変われる」
ゆっくりと青い扉が開いていく、物音がしないからか本当に扉があるのか怪しくなるほど霧が濃い。
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