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ここは、王都の外れにある小さな村。
村の周りは木々に囲まれており、緑が豊かで、俗に言う田舎だ。
「いってきま~す」
そんな村にある一軒の木造の家から黒髪の少年が飛び出してきた。
「暗くなる前に帰ってくるのよ~」
おそらく母親だろう。
後ろから少年に向かって呼び掛ける。
「わかってるよ~」
少年も走りながら、振り返ることなく返事を返した。
この少年の名前はクラッド・クロムウェル。10歳だ。
「今日も練習頑張ろっと」
クラッドはいつも近くの森で魔法の練習をしている。
今日もいつも通りに森へ向かっていた。
「ん~……ここら辺でやろっかな。
よし、まずは初級魔法からだ」
森に着いたクラッドが選んだ場所は、中央が広く、周囲には木々以外何もない所だった。
彼は中央まで行くと魔法の練習を始めた。
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