任務

10/19
前へ
/578ページ
次へ
       * 寮へと帰ってきた俺は、とりあえず安心した。 エレナはまだ来てないようだ。 「まだ来てないみたいだな。一眠りして待っとくか……」 俺は血まみれのコートを魔法で綺麗にして片付け、寝るために寝室に向かった。 向かったんだが……。 ――何故ベットにこいつが寝ている? 俺の視界には、規則的な寝息をたてて、ベットを占領しているエレナの姿が……。 とりあえず起こさなければ。 「おい、起きろエレナ」 ユサユサと肩を揺らすが、一向に起きる気配はない。 「……ぅ~ん……クラッド……」 ビビった……夢か。 俺が夢に出てるんだな……。 「おーい。エレナさーん?」 「……………」 ダメだ。起きない……。 俺はエレナの頭を叩いたり、口を塞いだりもしたが、それでも彼女は起きようとしない。 「起きないとイタズラするぞー?」 もうしてるんだけど……。 「……クラッドの……変態……」  
/578ページ

最初のコメントを投稿しよう!

78732人が本棚に入れています
本棚に追加