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よく見ると、首輪にタグが付いており、海斐はそれを見る。
「誕生日、おめでとう……あ……」
呟き、今日が自分の誕生日だと気づく。
「大家さん……私の誕生日なんか覚えててくれたんだ……」
嬉しそうに海斐が言うと、黒猫は海斐の頬をつたい落ちる涙を舐めた。
「みゃお……」
まるで、黒猫が泣かないでと言っているように思え、海斐は笑みを浮かべた。
「ありがとう。そうだ、名前……」
と、海斐は考えようとして、やめる。
「君の名前は……『神威』」
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