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戸惑い一人で葛藤しているサソリを見て、デイダラはやはり体調が悪かったんだと勘違いをした
「熱でもあるんじゃないかい?」
デイダラがサソリの額へ手を伸ばす
サソリは葛藤していたせいで伸ばされた手に気づくのが少し遅れた
もう少しで触れられてしまう
何かが溢れてしまいそうで急に怖くなり、「やめろ!」と叫ぶと同時にその相手の手を叩いた
乾いた音が室内に響く
「オレに触んじゃねェ」
「旦那?」
デイダラは訳がわからないといった表情でサソリを見た
自分はただ熱があるのかどうか確かめようとしただけなのに。
10秒はたっただろう沈黙を先に破ったのは我に返ったサソリだった
「…オレは傀儡だ。風邪なんて引くはずないだろが」
「そうだな…」
それだけでは納得ができない。とデイダラは思った
風邪を引かない理由は理解できた
しかし、何故触られることを拒絶したのか。嫌われるようなことをした覚えがない
まさか…とデイダラの頭に一つのことが浮かんだ
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