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「どうして拒絶したんだ、うん」
「…さあな」
「もしかして…あんた、オイラに惚れてる?」
カアァッとサソリの頬が真っ赤に染まる
その反応を見てデイダラは確信を得た。この人は自分に惚れていると。
「ふざけん…」
言い終わる前にデイダラはふわりとサソリを抱きしめた
「落ち着くかい?嬉しいかい?ドキドキするかい?」
「……っ」
サソリは瞼を閉じた
暖かくて心地よくて…このままずっと腕のなかにいたい。
自分が惚れているなんて認めたくなかった。
いや、気付きたくなかった
デイダラがサソリからすっと離れる
「ごめんな、旦那。あんたは気付くのが遅すぎた」
恋をして、それが叶わない苦しみをデイダラはよく知っていた
苦しそうな表情を浮かべ、斜め下を向いてそう言った
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