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「誰がいつテメェに惚れたと言った？自惚れんのもいい加減にしろ」
「だけど、さっきは…」
デイダラは顔を上げてはっとした
開かれたサソリの目には何の感情も感じられなかったのだ
「さっきまでのことはなかった。…いいな」
「…………」
有無を言わせない表情でサソリはそう言うと、デイダラを押し退けてその場を去ろうとする
しかし、「サソリの旦那！」と名前を呼ぶ声に遮られて足を止めた
背を向けたままのサソリに言葉を続ける
「あんたはそうやってまた感情に鍵を掛けるんだな。完全に心を封じるなんてできねェぞ、旦那」
「…勝手に言ってろ」
サソリは再び歩きだした
頬には流れるはずのない涙が静かに伝っていた
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