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「おはよーさん、怜奈。」
「はよ、怜奈っ!」
「…おはよ、仁王君、ブン太君。」
怜奈は二人に話し掛けられるとニコリと笑った。
それを見ながら仁王はニヤニヤと怜奈に話し掛ける。
「赤也と喧嘩したんじゃろ?なーに怒っちょるんじゃ。」
「……なんで、」
「赤也が俺に話したから。」
ガムをかみながら飄々と答えるブン太。
何故それを仁王に話したのかはわからないが、相談に乗ってくれるだけマシだ。
「…だって赤也が…。」
私を求めてくれないから。
そんなこと、恥ずかしくて言えるわけがない。
暫く言おうか言わないか迷っていると、仁王が察したようで怜奈の頭を撫でた。
「そりゃ不安になるのぉ。」
「…………うん。…っ?!」
怜奈が素直に頷くと、仁王はニヤリと笑って、怜奈を引っ張り、自分の膝の上に乗せた。
「俺が彼氏なら、こんなに可愛い怜奈にキスもせんなんてできんのじゃがのぅ……。」
「に、仁王君……?」
「おい、仁王、お前何やって…」
いいながら怜奈の唇をなぞる仁王。
それにキョトンとしている怜奈を見ると、仁王は怜奈の唇に自分の唇を近付けていった。
後少しで怜奈の唇と重なり合いそうになった時。
「っ何してんスか……!!!」
「っ?!」
赤也が怜奈のことを抱き寄せて、仁王と怜奈がキスするのを回避させた。
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